相続診断士の部屋

私たち相続診断士は、争う相族を減らし、円満な相続を普及する活動を実施しています。相続問題をタブー視せず、生前に家族で十分話し合い、円満に後世に想いを引き継いでいく社会創りのお手伝いをしています。その有効な方法の一つとして、笑顔相続ノートを推奨しています。

No.6 税務署から「相続についてのお尋ね」なる文書が郵送されてきたら

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。6回目の今回は、税務署から、「相続についてのお尋ね」なる文書が、郵送されてきた場合についてお話しさせていただきます。

相続税の納税は、申告納税制度に基づく自発的な申告が原則ですが、まれに相続発生後数か月経過した頃、あるいは、相続発生後数年が経過した後に、税務署から、「相続についてのお尋ね」なる文書が郵送されてくることがあります。

この文書と共に、相続税の申告書が同封されていることも、同封されていないこともあります。尚、相続が発生した、すべての世帯に送られてくるわけではありません。
税務署には、金融機関から金融資産の保有状況が伝えられます。又、不動産の保有情報は登記情報で確認がとれます。つまり、税務署は、被相続人(故人)の所得に関するデータを把握しており、相続税の課税対象となる可能性が高い世帯をリストアップできるのです。そういう意味においては、税務署が相続税の申告が必要であろうと判断した場合に、郵送されてくると考えて良いでしょう。
とは云っても、相続税の申告が必要か不要かは、そもそも計算してみなければわかりません。税務署と云えどもそれは同様です。記載内容に基づいて相続税を計算し、基礎控除額を超える様であれば、相続税の申告を怠らない様に注意喚起、又は、相続税の申告が漏れている事を指摘しようとしているのです。
従って、例え「相続についてのお尋ね」なる文書が郵送されてきたとしても、計算の結果、相続税の申告が不要であれば、回答を税務署に提出するだけで終了しますし、相続税の申告が必要であれば、申告書を提出すれば良いだけです。
ただ、相続発生後数年経過した後に郵送されてきた場合は、税務署が何らかの情報を把握している可能性が高いと思われますので、注意が必要です。仮に、お尋ねに基づき相続税を計算したところ、実際に申告が必要だったとしたら、申告漏れが故意か過失かを問わず、一定の処分が下されます。
「相続についてのお尋ね」が届いたら、決して曖昧にはせず、相続税に強い税理士などの専門家に相談することも検討に値します。もし、相続税の申告漏れの可能性があるとしても、事前に何らかの対策を講じる事ができるかも知れません。

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No.5 相続の放棄について考える

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。
5回目の今回は、相続の放棄についてお話しさせていただきます。

 

相続を放棄する人が増えています。確かに、相続の手続きや相続税の支払いは、大変な労力を伴います。一方で、相続は財産がもらえる価値あることばかりでは、必ずしもなくなってきているのも確かです。

例えば、相続財産の大きな比重を占める不動産の価値にしても、平成2、3年をピークとしてうなぎ上りに上昇した土地の評価は、バブルの崩壊後、下落の一途をたどりました。ここ数年は、都心や大都市の一部地域で、ようやく価格の上昇や、物件が不足する兆しが生じてきているとは云え、必ずしも本格的な回復とは言い難いのが実状です。

有価証券、ゴルフ会員権、変額保険なども同様です。それらの中には、購入時の数分の一の価値に下落したものも珍しくはありません。

バブル期に、これらの資産を余裕資金ではなく、借金で購入した人は、財産ではなく負債だけが残ったと言っても、決して過言ではないかも知れません。相続を放棄する人が増えているのは、こうした現実を裏付けているとも言えるでしょう。

 

相続を放棄するってどういうこと?

 

相続が、財産がもらえる価値あることとは必ずしも言えない以上、その為に大変な労力を強いられるなんてまっぴらだ、と考える人も当然いるでしょう。事実、この様に考え相続を放棄することは、民法でも認められています。

民法では、相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、プラス・マイナスすべての権利・義務をそのまま承継(単純承認)するか、相続によって得られるプラスの財産を限度に、マイナスの財産を承継(限定承認)するか、あるいはプラスの財産もマイナスの財産も一切引き継がない(相続の放棄)か、いずれかの意思表示をしなければならないと定めており、何の意思表示もしなかった場合や、相続財産の一部でも処分した場合は、単純承認したものとみなされます。

尚、仮に限定承認や相続の放棄をした場合でも、後日、相続財産を例え一部でも秘匿した事が発覚した場合は、原則として単純承認したものとみなされますので注意が必要です。

又、限定承認は、相続人全員が共同で家庭裁判所に申請しなければなりませんが、相続の放棄は各相続人が単独でも申請できます。

 

相続放棄のメリット

 

さて、それでは相続の放棄にはどんなメリットがあるのでしょう。

最大のメリットは、被相続人(亡くなった方)の借金などの債務を受け継ぐ必要がないことでしょう。相続財財産の状況が、預・貯金や有価証券、不動産などのプラスの財産よりも、借金や滞納金などマイナスの財産が多い場合や、借金をしているかどうかわからないが、その恐れがある、と云う場合には、状況に応じて相続放棄をしておいた方が望ましいかも知れません。

又、相続財産の全てを一人、あるいは複数の特定の相続人に相続させるために、他の相続人が辞退する場合にも有効です。尤も、こうした効果は遺産分割協議によっても実現できますので、相続の放棄に特有のメリットとは言えませんが、面倒な相続手続きや、他の相続人との協議そのものが煩わしいと感ずる方には、メリットの一つと云えるでしょう。

 

相続放棄のデメリット

 

一方、メリットだけではなく、当然デメリットも存在します。

まず、生命保険金や死亡退職金の非課税枠の適用を受けられません。

生命保険金や死亡退職金には、「500万円×法定相続人」で算出した金額を限度に、相続税が非課税となる制度があります。相続を放棄すると、生命保険金や死亡退職金を受け取る事はできますが、この非課税枠を利用する事はできなくなります。

又、一度相続を放棄すると、それを撤回する事はできません。さらに、相続を放棄すると云う事は、民法上、その相続に関して初めから相続人でなかったものとみなされることであり、相続を放棄した人の子供への相続の権利の移転(代襲相続)も、認められないことにも注意が必要です。

 

相続を放棄する手続き

 

次に、相続を放棄する手続きについて見てみます。まず、相続人が被相続人(亡くなった方)の住所地を管轄している家庭裁判所に、相続を放棄する旨の申請をしなければなりません。相続人が複数いる場合でも、下記要領で、一人で行う事ができます。

 

相続放棄の手続きに必要な主な書類、要領>

 

相続放棄申請書(家庭裁判所にあります)

・申述人(相続人)の認め印

・申述人(相続人)の戸籍謄本

被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本等

被相続人(亡くなった方)の住民票の除票

収入印紙

・返信用の郵便切手

・申請者 :原則、相続人本人

 *相続人が未成年者の場合は、法定代理人である親が代わりに申請します。

 *親も法定相続人の場合は、特別代理人を選任します。

・申請期限:原則、相続の開始があった事を知った時から3ヶ月以内

 *3ヶ月経過後でも、裁判官が3ヶ月以内に相続放棄の申述をしなかった相当の理由が

  ないと明らかに判断できる場合以外は、申請が認められることもあります。

 

相続の本質を考える

 

相続とは、有形の財産を引き継ぐだけではなく、生き方、考え方、理念、姿勢、信頼、評判など、無形ではあるが、ものすごく価値のある財産を引き継ぐ事でもあると思います。

そうした相続の本質を考えた場合、やはり相続を放棄せざるを得ないと云う事態や、あるいは相続をめぐる相続人通しの争い、いわゆる争相族等は、起こらないにこした事は云うまでもないでしょう。

どうしてこの様な相続をめぐる悲惨なことが起こるのでしょうか? 亡くなった方の資産状況や、意思が見えないことがその大きな理由の一つに思えてなりません。その他にも、いわゆる「家」制度、家督相続の制度が廃止され、結果として核家族化が進展したことにより、家族の人間関係が疎遠になったこと、さらには、離婚や再婚も珍しくはなくなり、家族の関係が複雑化したこと、等々が指摘できます。

一方で不景気が強く影響し、余計な負債は背負いたくないが、もらえるものは少しでも多くもらいたい、と云った風潮が強まったことも否定できません。

こうした世相であるからこそ、私たちは相続問題をタブー視せず、生前に、もっと関係者間で良く話し合っておくべきと思います。折に触れ家族会議を開催したり、エンディングノートを記載し、大切な家族の為に残して置くことも、その有効な手段の一つと云えるでしょう。

 

まとめ

 

相続が生じると、そのままでは預・貯金や有価証券、不動産などのプラスの財産だけではなく、借金や滞納金などのマイナスの財産も、相続人に自動的に引き継がれることになります。仮にプラスの財産よりもマイナスの財産が多かった場合、例え相続人が全く知らない借金だったとしても、法律上、相続人は自動的に支払い義務を負わされてしまいます。

しかし、たとえ親族が残したものであっても、自分の借金でもないものを、法律上、問答無用で背負わされるというのではあまりにも理不尽です。そこで、自分は相続に一切関わりたくないという方の為に、「相続の放棄」という相続を拒否できる制度が用意されているのです。

しかし、相続を放棄すると云う事は、初めから相続人でなかったものとみなされる事であり、メリットだけではなく、当然デメリットもあります。状況によっては、相続の放棄を検討せざるを得ない事はもちろんですが、私たちは普段から、もっと相続というものの本質を考えて置く事が重要ではないでしょうか?

 

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No.4 地域により異なる葬儀事情

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。
4回目の今回は、地域の葬儀事情を中心に紹介させていただきます。

 

通夜、葬儀、告別式の違い

そもそも皆さんは、通夜、葬儀、告別式の違いをご存じでしょうか?

本来、通夜とは遺族や近親者、親友などが遺体と一晩だけ生前と同じ様に過ごし、故人を慰める為の、云わば私的なお別れ会の様なもので、線香や蝋燭の火を一晩中絶やさないのが慣例です。
一方、葬儀は故人の成仏を祈る儀式、平たく言えば、霊魂がこの世に未練を残して彷徨い歩かない様に、あの世に送り届ける為の宗教儀礼の事です。
又、告別式とは、故人の霊との最後の別れを告げる儀式の事を云います。
以上の意味合いから、通夜や葬儀には遺族や近親者、特別親しかった友人・知人などの縁故者が参列し、近隣の住人など一般の人は告別式だけに出席するのが習わしでした。反面、通夜に参加する程故人と親しい人ならば、葬儀にも告別式にも出席するのが当然の儀礼でした。
しかし、現在では焼香して故人の成仏を祈り、偲び、お別れする儀式と云う意味では皆同じと云う事で、ほとんど区別をしなくなってきており、通夜、葬儀、告別式のいずれかに出席すれば、他には出席しなくても失礼には当たらない、さらに、新聞の物故者欄等で「葬儀・告別式」と一括りで表現される様に、この両者は今ではほとんど同じ儀式と云う慣行が常識化してきています。

 

首都圏における葬儀事情

それではまず、首都圏での葬儀事情を見てみましょう。

現在では大多数の方が病院で亡くなる事が多く、葬儀社の手により、遺体は自宅、又は、葬儀社の提供する遺体安置所に搬送されます。前者の場合はそのまま通夜となるのが一般的ですが、後者の場合は斎場の予約が取れる迄安置所に保存され、火葬の前日の晩にやはり葬儀社の施設でそのまま通夜を行う例も多くなってきています。

そして通夜が明けると葬儀・告別式、さらに初七日の法要まで兼ねる例が多く、その後斎場に向かい火葬、再び葬儀社の施設に戻って精進落としの会食となり、個人の霊が自宅に戻れるのは遺骨になってからと云う例が多くなっています。

 

北日本等に見られる葬儀事情

一方、北日本等においては事情が少し異なります。

仮に病院で亡くなったとしても、ほとんどの場合遺体は自宅に搬送され、そのまま通夜となります。尤もこれは、戸建ての持ち家が大半であり、且つ、葬儀場が首都圏程過密ではないと云う事情にもよりますが、異なるのはこの後の儀式の順番です。通夜の翌朝、葬儀・告別式の前の一定の時間帯に、近隣住民、親しい友人、知人等の区別なく、焼香を受け入れます。と云うのは、葬儀の前に出棺してしまい、火葬の後、拾骨をしてから葬儀・告別式を行うのが慣習であり、葬儀・告別式の場では、もはや遺体との対面がかなわないからです。

かつてはドライアイス等もなく、遺体の腐敗を考慮しての措置だったのでしょうが、首都圏よりも北国でこういう順番の慣習が残っていると云う事実は一考に値すると思います。その後、葬儀・告別式、初七日の儀式を兼ね、精進落としの会食となる所は変わりません。

 

色濃く残る相互扶助の慣習

又、この地方(他の地域でも同様の例は多いと思いますが…)では、相互扶助の慣習が未だ色濃く残っています。

所属する町内会等の住民組織で、前述した通夜の後に焼香を受け入れる時間帯や、香典の金額、さらにはお返し不要の取り決め、等々、様々な相互扶助のルールが制度化され、又、地域の、あるいは一族の長老的な立場の物知りが、遺族に代わって親戚への連絡はもちろん、葬儀の段取り一切を仕切ってくれます。

儀礼に必要な葬具も住民組織で共有し、自宅で葬儀を営むスペースが無い場合は公民館等を活用し、近所の主婦が無償で参列者に供する料理を持参、又はその調理に協力、さらには老人会等、様々な住民組織を総動員して、葬儀の受付から一定数の供花の手配、弔辞を述べる担当の選任、等々、住民組織に加入してさえいれば、誰でも相応の葬祭儀礼を安価に催す事を可能ならしめています。凡そ現在の葬儀社が果たしている機能のほとんど、あるいはそれ以上の事を無償で代行してくれているのです。

 

葬送事情の実状

こうした地域共同体的なコミュニティー機能を、得難いものと感ずるか、逆に煩わしいと感じるかは、人それぞれと思います。

現実問題として、核家族社会の進展と共に、相互扶助的なコミュニティー機能が失われて久しい都市部を中心に、今や葬送産業の市場規模は2兆円とも云われ、葬儀社や互助会に留まらず、生命保険や流通業、生協やJA等々、異業種からも続々と参入がなされています。

葬送事情の現状に対し、費用やパッケージ化された葬儀への遺族の疑問、あるいは自分の死後の事まで親族の手を煩わしたくない、世間体よりも、自分の価値観に基づく自分らしい葬儀で見送られたい…、と云った本人の生前の意思が強調される風潮がある反面、遺族は悲しみの中で混乱しないで済み、専門家のペースで葬送儀礼が行われる事から、一時とは云え悲しみを忘れられたり諦めたりでき、有益であるとする見方もあります。

 

生前に自身の意思をしっかりと関係者に伝える事が重要!

いずれにしろ、死や葬儀の問題をタブー視せず、生前に自身の意思をしっかりと関係者に伝えておく事が、やはり最も重要であると思います。

葬儀や相続は、誰にでも必ず訪れます。場合によっては、生前に信頼できる葬儀業者と自身が納得できる段取りを取り決めして置く事も可能であり、活用方法の如何によっては、葬儀社等がかつての地域共同体的なコミュニティー機能を代替してくれる事にもなり得ます。自身の為にも遺族の為にも、それが最善と云えるのではないでしょうか?

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No.3 家族の心痛を和らげる為、生前に自分の想いを伝えよう!

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。
3回目の今回からは、生前から関係者間で良く話し合って置く事の重要性について、私自身の体験を通した事例を基に、一つ一つお話しさせていただきたいと思います。
2回目の投稿でも、延命治療に対する判断を強いられる事の心痛について記載しました。繰り返しになりますが、大切な家族の延命を願わない親族は一人もおりません。しかしながら、本人にとってさえ、それが必ずしも最善とは云えない場合もあるのです。そんな中で、辞退を含めた結論を下さざるを得ない心境を想像してみて下さい。それは悲痛と云っても決して過言ではありません。
しかし、もしも元気な折に、本人の意思が明確に示されていたとしたらどうでしょう? 親族の心の負担はずいぶん緩和される筈です。
又、死に際して遺体の移動手段に対し即断を求められる戸惑い、万一病院の斡旋する葬儀業者に委託した場合、後日、様々な問題を生じさせる発端になりかねない事についても記載しました。この問題について少し補足したいと思います。
一般的に、遺体の移動を自身で行う事は困難ですから、やはり葬儀業者に委託せざるを得ない事になります。
病院は、通常複数の斡旋葬儀業者を抱えており、このお抱え葬儀業者から少なからぬキックバックが病院に対して支払われている様です。当然にしてそれは葬儀費用に加算される事になります。
一方、葬儀業者に遺体の移動を委託すると云う事は、通常その後の葬儀全般についても、委託した葬儀業者に任せる(義務ではありませんが…)のが一般的です。
この葬儀業者が、住居に近い所に葬儀会館等を保有していれば未だ良いのですが、必ずしもそうとは云えません。最初は近くの病院に入院したとしても、病状によってはその病院では対応できず、遠隔地のより高度な医療が可能な病院へ転院となるケースもあります。
病院が斡旋する葬儀業者は、その病院付近をエリアにしている事が多く、これはその後の葬儀等一連の手続きを考えますと、時間的にも費用的にも余計な負担を増やしかねません。
又、その後に控える葬儀業者との打ち合わせにも注意が必要です。葬儀業者は、**万円コースと云った葬儀のパックを提示する事が多く、一見これは割安にも思えるのですが、このパック料金と実際の葬儀費用に雲泥の差があるのはもはや常識です。
料理、返礼品、葬儀場に集まる親族の布団代、供花、高張提灯、家紋水引幕、回転灯篭、等々、いわゆる別注と呼ばれる追加料金です。中には、哀悼貢献者(葬儀業者の担当者の助手)やガードマンの費用と云ったものまで請求される事もあり、追加費用の方がパック料金の倍以上と云う事すら決して珍しくはありません。
肉親を失って動転している時に、百戦錬磨の葬儀業者から「故人の為にも…」とか、「よそさまでは…」などと持ちかけられたら、世間体も有りとても太刀打ちできるものではありません。

しかし、この問題にしても、故人の生前に本人の意思をしっかり確認できてさえいればどんなに救われる事でしょう。場合によっては、生前に信頼できる葬儀業者と自身で納得できる内容で取り決めをして置く事すら可能な訳です。

正に、”相続は人生最後の大仕事、想いを伝える事は人の義務”であると思います。
今回はこの辺で…。次回は本題を少し離れ、地域による葬儀事情について参考迄ご紹介したいと思います。

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No.2 私が相続診断士を志した訳

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。

2回目の今回は、「私が相続診断士を志した訳」について紹介させていただきます。

私が相続診断士を志したきっかけは義父の死でした。

親族は、相続発生前から様々な心の痛みを伴う負担に耐えねばなりませんが、何と云ってもその第一は延命治療に対する判断を強いられる事と思います。

親族にとって、大切な家族に一秒でも永らえてもらいたいのは山々ですが、あの治療機器の物々しさや、治療に伴う本人の苦痛、それによって期待できる効果、等々を鑑みますと、中々複雑なものがあります。

本人の意思が明確ならともかく、本人に代わって判断を求められる親族の心痛は、それは筆舌に尽くし難いものなのです。

次に訪れるのは、死に際して求められる遺体の移動です。本人が亡くなる事を前提に入院させる親族など一人もおりません。耐え難い悲しみの最中に、精神的にも物理的にも何の用意も無い状態で、遺体の移動を求められるのです。

対応できなければ、病院の斡旋する葬儀業者に委託せざるを得ない事になりますが、これがさらに後日、様々な問題を生じさせる発端になりかねません。

それからいよいよ葬儀、さらには相続に関する諸々の手続きと、大多数の人にとっては全く未知の、複雑な体験を強いられる事になりますが、この辺の具体的な内容につきましては次回に委ねたいと思います。

私の妻は一人っ子で、義母も高齢でしたので、義父の死に伴う相続の諸々の手続きは、必然的に私が担わざるを得ませんでした。

私自身、祖父、祖母の死を経験しておりましたし、サラリーマン時代は同僚やその親族の葬儀にも少なからず関与しましたので、大凡の事は理解しているつもりでおりました。

ところが、単に一関係者として経験するのと、実際に主体者として葬儀を執り行い、その後の諸々の相続に関する手続きを執行するのとでは、は全く異なる事に気付かざるを得ませんでした。それなりに理解していたと思う気持ちは、無知なるが故の大きな誤解に過ぎなかったのです。

この時私は初めて、主体者として葬儀~遺産確定~準確定申告~遺産分割~相続不動産の登記と、一連の工程を経験しました。この体験を通じ、相続問題をタブー視する事なく、生前から関係者間で良く話し合って置く事の重要性を痛感したのです。

士業の方の様な、相続税額の計算、相続不動産の登記の代行、争い事の法的解決と云った様な特定分野におけるスペシャリストとしての立場ではなく、もっと身近な事や悩み事等を気軽に相談できる、相続全般のゼネラリストが必要と確信しました。

これが私が相続診断士を志したきっかけです。同じ悩みを持つ方々に、かって地域共同体的なコミュニティー機能が健在だった頃の様な、親身且つ具体的なサポートをさせていただければ…、そんな思いでこの資格を取得したのですが、何とそれから2年後に、今度は実の父を亡くし、法定相続人の一人としてこの資格の知識が役立つ事になろうとは夢にも思いませんでしたが…。

相続診断士は、どちらかと云えば相続の生前対策に役立つ資格と云う側面がありますが、この2度の実体験を通し、相続発生後の諸手続きについてもずいぶん詳しくなってしまいました。

さて、取り留めのない話しを長々と綴ってしまいましたので、今回はこの辺で…。

次回からは、生前から関係者間で良く話し合って置く事の重要性について、一つ一つ体験を通した事例を基に、ご紹介したいと思います。

引き続き、ご購読をよろしくお願いします。

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No.1 相続診断士ってご存知ですか?

始めまして! 相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。

皆さんは相続診断士ってご存知でしょうか?

FPは国家資格ですし、新聞や雑誌にも比較的登場しておりますのでご存じの方も多いと思いますが、相続診断士なんて知らないと云う方が大半ではないでしょうか?

相続診断士とは、一般社団法人「相続診断協会」が認定している民間資格で、FPが資産・生活設計全般について広く守備範囲としているのに対し、終活や生前対策、相続発生後の諸手続き、等々、相続に特化したノウハウを持つ専門家の事です。

税理士や司法書士、弁護士と云ったいわゆる士業の方の様な、相続税の計算・申告、相続不動産の登記の代行、紛争の法的解決と云った特定分野におけるスペシャリストとしての立場ではなく、相続全般について、身近な問題や不安、疑問、悩み事を気軽に相談できる相続のゼネラリスト、あるいは、コーディネーターと云った立場で活動している専門家です。

私たち相続診断士の役割は、争う相族を減らし、円満な相続の普及活動を実施する事です。
相続問題をタブー視せず、生前に家族で十分話し合い、円満に後世に想いを引き継いでいく社会創りのお手伝いをしています。
生前に話し合う事が人の義務という社会を目指し、問題啓発を促しています。
想いを残す大切さを伝えると共に、その有効な方法の一つとして、笑顔相続ノートを推奨しています。
「相続は人生最後の大仕事、想いを伝える事は人の義務」、と考えています!

少し長くなってしまいましたが、相続診断士のあらましについてはご理解いただけましたでしょうか?

さて、次回は私が相続診断士を志した訳について、お話しさせていただきたいと考えています。

身近に相続絡みの悩みを抱えておられる方、あるいは将来を見すえ、少しでも関心をお持ちの方は、是非引き続きご覧下さい。フォローいただけましたら大変励みになります。

私自身、生活の為の仕事も持っておりますので、毎日と云う訳には参りませんが、なるべく頻繁に更新するつもりです。

それでは初回はこの辺で・・・。

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