相続診断士の部屋

私たち相続診断士は、争う相族を減らし、円満な相続を普及する活動を実施しています。相続問題をタブー視せず、生前に家族で十分話し合い、円満に後世に想いを引き継いでいく社会創りのお手伝いをしています。その有効な方法の一つとして、笑顔相続ノートを推奨しています。

No.15 遺言書の概要と作成上の注意点

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。15回目の今回は、遺言書の概要と作成上の注意点について解説します。

 

遺言書に関心を持つ人が増えています。遺言書を作成する理由は人それぞれですが、相続人同士が争わないようにしたいという、いわゆる「争族の防止」を理由に上げる人が多いようです。確かにきちんとした遺言書があれば、争いにはなりづらいでしょう。しかし、どのような遺言書であっても、遺言書を作りさえすれば良い、という訳ではないのです。

<遺言の概要>
遺言は、民法で定められた法律行為であり、法定相続分より優先されますので、遺言者の死亡後の相続財産の帰属について、親族間の紛争を回避するうえで重要な意味をもっています。遺言により、遺言作成者の意思を相続人に示すことができます。

 

*遺言を作成することで指定できる事項
相続分の指定
遺産分割方法の指定
遺産分割の禁止(死亡後最長5年間有効)
遺留分減殺方法の指定
遺言執行者の指定
成年後見人・未成年後見監査人の指定
遺産分割時の共同相続人間の担保責任の指定

 

<遺言ができる者>
遺言は、満15歳以上で、意思能力を持つ者であれば誰でも作成できます。たとえ未成年者であっても、法定代理人(通常は親権者)の同意は不要です。

 

<遺言の種類と特徴>

1、自筆証書遺言
遺言者が、遺言の全文、日付、氏名を自書し、押印する方式です。なお、代筆やワープロ等で作成することは認められていませんが、証人や立会人は不要です。

2、公正証書遺言
遺言者が口述し、公証人が筆記する方式です。その後、遺言者、証人が内容を確認し、公証人と共に署名、押印します。原本は公証役場で、正本は遺言者が保管します。なお、証人は2人以上必用です。

3、秘密証書遺言
遺言者が、作成した遺言書に署名、押印して封印し、証人、公証人の前で申述する方式です。代筆や、ワープロ等での作成も認められていますが、公証人の他、証人が2人以上必用です。

 

<遺言書を発見した場合に注意すること>
自筆証書遺言や秘密証書遺言を発見した人、または保管していた人は、相続開始後に遅滞なく家庭裁判所に提出して、遺言の検認手続きを行う必用があります。
検認とは、遺言書の偽造などを阻止するために行う証拠保全手続きのことで、どのような遺言があったかを記録するものであり、遺言の有効性や、遺言の内容について裁判所が認めるものではありません。
なお、封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人の立ち合いのもとで開封しなければならず、勝手に開封した場合は過料に科せられます。
一方、公正証書遺言は、公証役場で保管されていることから偽造や変造の恐れがないため、検認の手続きは不要です。

 

<遺言の撤回と変更>
遺言者は、いつでも遺言の方式に従って、その遺言の全部、又は一部を撤回することができます。なお、前の遺言が後の遺言と抵触する時は、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされます。
又、遺言者が、故意に遺言を破棄した時は、その破棄した部分について遺言を撤回したものとみなされ、遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄した時も同様です。

 

<遺言書の内容を確実に実行させるためには>
遺言書を書くときは様々な事態を想定し、漏れのないように記載することが重要です。法的な要件だけではなく、遺言書の内容がスムーズに実現できるよう検討して置く必要があります。

せっかく遺言書を残しても、その遺言が内容通りに実行されなければ何の意味もありません。その為には、予め遺言執行者を定めておく事も一つの方法です。
遺言執行者は、「未成年者」、「破産者」以外であれば誰でもなれます。必ずしも専門家である必用はありません。とはいえ、遺言者の相続が発生した後の手続きになりますから、少なくとも遺言者より若く、健康な人を選ぶ必要があるでしょう。
また、複数選任してもかまいません。ただしその場合は実務上の負担を減らす為、それぞれ単独で手続きできる旨の規定を入れて置くと無難かも知れません。

 

<予備遺言を考慮しよう>
一般的には、相続は世代順に発生します。しかし、親より子が先に死亡する可能性も否定はできません。例えば、自宅不動産は長男に相続させる、という遺言書を残したとします。その後、もし遺言者よりも長男が先に亡くなったとしたら、長男の子に自動的に権利がうつる訳ではありません。こうしたケースでは、その他の相続人が全員で話し合って、誰が自宅不動産を相続するのかを改めて決めなければならないのです。
この場合、遺言者より先に長男が死亡していた場合は、長男に相続させる筈だった財産は長男の長男に相続させる、というような文言を記載しておけば、遺言者の相続時に長男が生きていれば長男のものに、仮に長男が死亡していた場合は、長男の長男が引き継げることになり、こうした記載を予備遺言と言います。予備遺言とは、不測の事態に備えて書いて置く遺言書の補足事項と理解して良いでしょう。

 

<包括遺贈では意味がない>
遺言書があったとしても、遺産分割協議が必要になったり、他の相続人の協力が必要になったりするケースもあります。「包括遺贈」で書かれた遺言です。
包括遺贈とは、長男へ全財産の3分の2、二男へ全財産の3分の1を相続させる、といったように、割合を指定した遺言書のことです。包括遺贈で書いた遺言でも、法的に無効という訳ではありませんので、公正証書遺言でも作成できてしまいます。
しかし、この遺言では、具体的に誰に何を名義変更するのか一切わかりませんので、結局、遺産分割協議が必要になり、かえってこじれてしまう危険すら生じかねません。手続きを簡単にするどころか煩雑にしてしまっては、本末転倒と言うしかないでしょう。

 

<付言事項を記載しよう>
単にどの財産を誰に相続させる、といった内容だけではなく、想いを伝える一文を加えるとより遺言の効果が期待できます。
例えば、「先祖代々受け継がれてきた自宅は、お墓と一緒に長男に守って欲しい。コツコツ貯めた1,000万円は、次男に大切に使って欲しい。いつまでも兄弟仲良く助け合って欲しい」などがその例で、これを付言事項といいます。
人は一般的に、故人の想いに納得すればそれに従い、遺志がわからなければ自分の権利を主張します。相続内容だけを記載するのではなく、想いを付言事項として託すことにより、遺志はより明確に伝わるでしょう。

 

<まとめ>
遺言書の作成は、単に見本を見て自分で書いただけでは、必ずしも十分とは言えない場合もあります。中途半端な遺言を残した結果、争族を防止するどころか、かえって火種になってしまったり、手続きがかえってややこしくなってしまうことも有り得ることを覚えておきましょう。その遺言を書いた結果、相続発生後どうなるのか、これをしっかり認識したうえで、真に遺族の為になる遺言を残せるように心掛けましょう。

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 相続診断士 ファイナンシャルプランナー

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No.14 家族信託と遺言は何が違うの?

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。14回目の今回は、家族信託と遺言の違いについて解説します。

 

本人の認知症対策や、自分の死後に残される家族を守るための制度として、最近新聞などでも取り上げられることが多くなってきた家族信託。遺言では対応できない範囲をカバーできる制度として注目されていますが、家族信託と遺言、どちらも本人が亡くなった後、指定する人物に財産(家族信託においては受益権)を引き継がせるための制度です。いったい何が違うのでしょう?

 

家族信託とは

家族信託は、財産の所有者である委託者が元気なうちに、その財産の名義だけを受託者である家族に移転し、その権利については、受益権としてそのまま受けとれる契約行為です。

 

遺言とは

遺言は、遺言者の死亡後、財産を誰にどのように分け与えるかを指定できる法律行為で、その方式により、自筆証書遺言、公正証書遺言、機密証書遺言に分類されます。

 

家族信託と遺言の違い

家族信託は、改正信託法に基づく契約行為であり、委託者(当初受益者)の死亡に伴う財産(受益権)の移動は、相続とは関係ありません。従って、遺産分割、被相続人の戸籍の収集などの手続きも必要ありません。名義が受託者のまま変わらず、受益者(財産を引き継ぐ人)の名前が変わるだけですので、金融機関の口座の名義変更や、不動産の登記なども不要です。

一方、遺言は民法に基づく法律行為であり、一連の相続手続きが必用なことはもちろん、財産の引き継ぎ先も自分の次の世代までしか指定できませんが、家族信託は設計次第で何代にも渡って指定できます。

また、家族信託は委託者と受託者による契約ですから、原則として一人で勝手に内容を変更することはできませんが、遺言は単独行為のため、何度でも書き換えることができます。ただし、家族信託契約後に、委託者が信託財産に対し別の内容を遺言で書いたとしても、信託財産の名義は既に受託者に変更されているため、その遺言は有効とはなりません。この意味においては、家族信託の方が法的には安定性があると言えるでしょう。

さらに、仮に遺留分減殺請求が認められたとしても、家族信託の場合、信託財産の名義は受託者のままですから、単に受益権の一部が遺留分権利者に移動するに過ぎず、遺言の場合のように、財産全体が共有物になってしまうリスクを回避できます。

 

まとめ

家族信託は、遺言だけでは不十分だった範囲もカバーできる画期的な制度には違いありません。しかし、決して万能とはいえません。例えば年金など、家族信託を設定した後で取得する財産もあるでしょうし、必ずしもすべての財産の対応ができる訳ではありません。

遺言や成年後見制度など、様々な対策の中での一つの選択肢として、あるいはこれらの方法を組み合わせて、最適な対策を検討すべきでしょう。

 

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No.13 銀行を妄信するのは止めましょう!

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。13回目の今回は、銀行というブランドを妄信したが故の誤算の実例をご紹介します。

 

皆さんは、銀行に対してどんなイメージを持っていますか?

理知的で、どちらかといえばお堅く、少なくとも利用者を欺くようなことは絶対しない。たとえ内容が良くわからなくても、銀行の言う通りにしておけばまず間違いはないだろう。漠然とこんなふうに考えてはいませんか?

でも、銀行といえども営利企業には違いありません。又、証券会社や保険会社同様、リスク商品も販売しています。決して銀行だけは聖人君子、という訳ではないのです。

 

入院中の高齢者に高額の生命保険を勧誘

 

これは、私が実際に見聞した実話です。

ご主人名義の高額の銀行預金が満期になった折に、アポもなく銀行の担当者が上司と一緒に訪ねてきて、満期になった預金を原資に、高額の生命保険へ加入するよう勧誘されたのだそうです。

当時ご主人は、余命宣告を受けた程の重い病で入院しており、とてもそんな話しを聞ける状況ではないとお断りしたところ、今度はその翌日、ご主人が入院していた病院までやってきて、その場で契約を締結したというのです。

一般に生命保険は、たとえ健康であったとしても、高齢者には加入条件が厳しくなりますし、ましてや余命宣告を受けて入院中の重病人など、普通は加入できません。

それなのに、自ら出向いて生命保険契約を締結するなど、何て奇特な銀行何だろう、よっぽど重要なお客様だったんだなと最初は関心しました。被保険者(生命保険の対象者)は当然ご主人という前提でお話しを伺っておりましたので…。

しかしその後ご主人が亡くなり、相続人である奥様が保険会社に保険金を申請したところ、保険金は出ないと言われ、埒が明かず困っているというご相談をうけました。

そこで問題の保険契約の内容を確認したところ、契約者=夫、被保険者(生命保険の対象者)=妻、保険金受取人=夫となっていました。しかも、勧誘した銀行で取り扱っている保険商品の中で、おそらく一番銀行の受取手数料が高いと思われる、外貨建ての生命保険だったのです。

しかもこのご夫婦にはお子さんがおりません。それなのに、余命宣告を受けて入院中である重病人の夫を保険金受取人、奥様を被保険者(生命保険の対象者)とする生命保険契約なんて、考えられますか? やはり自行の利益をさておいても、お客様の為に奔走するような奇特な銀行ではなかったのです。

被保険者(生命保険の対象者)が奥様では、ご主人が亡くなっても保険金がおりる筈もありませんし、ご主人に替えて保険金受取人に指定すべきお子さんもいないのに、自分が亡くならなければ保険金はおりないと云う、奥様にとっては正に寝耳に水のような話しが真相だったのです。

 

銀行だけをを悪者にするのは筋違い

 

三者の視点からは、こんな契約を締結する必要は全くありません。と云うよりも、そもそも勧誘自体すべきではありません。百歩譲ってそれが例えば相続税対策だったとしても、配偶者の税額軽減の特例を活用できましたので、そもそも相続税そのものが発生しなかったのです。

この実話以外にも、「身内が銀行から不要な保険や投資信託を契約させられた」という話しを最近良く耳にします。例外なくそれは、だまされた、とか、優越的地位の濫用だ、などのニュアンスが含まれているように聞こえます。

確かに、自行の手数料のために、高齢者にリスク商品を勧める銀行の姿勢には疑問を覚えます。法律に抵触さえしなければ、何をしても良いというスタンスは如何なものでしょう。

反面、ブランドを妄信し、銀行の言うがままに行動する側にも、問題がない訳ではありません。疑問に思うのなら、契約しなければ良いだけですし、不安だったら、信頼できる第三者に相談してから手続きをすれば良いだけ、と云うことも事実です。銀行の実態に目をつぶって妄信し、銀行だけをを悪者にするのは筋違いでもあるのです。

いくら「顧客サービス」と言っても、自分達に何もメリットがなかったとしたら、営利企業が積極的に動く訳がありません。銀行と云えども営利企業に過ぎないことを、改めてしっかり意識しておきましょう。

 

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No.12「 終活」について想うこと その3…荷物の生前整理・終活のメリットと留意点

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。12回目の今回は、「終活」をテーマにした第三段階「荷物の生前整理」、並びに、終活のまとめとして「終活のメリットと留意点」について記載します。

 

荷物の生前整理

荷物の生前整理についても、考えなければならないこと、やらなければならないことはたくさんあります。独りで暮らすことが困難になって、福祉施設へ入居するケースもあるかも知れません。その場合も、ご自身の荷物の整理は必要です。

こうした生前整理や、故人の遺品整理をするという経験は、人生でそう何度もあるものではないでしょう。家族は、大切な方の思いが詰まっている写真やアルバム、手作りの品など、捨て難い思い出の品々の扱いに、本当に心を痛めることになると思います。

ご家族の為に、形見として残しておきたい物、まだ使えそうな物、もう処分してもよい物に予め分類し、整理して置くことをお勧めします。

又、残して置く物のうち、現金、銀行の通帳、印鑑、株式などの有価証券、骨董品、美術品などは相続とも絡め、何がどこにあるのかはっきりわかる様にして置くと良いでしょう。

 

終活には、メリットも多くありますが、注意しなければならないこともあります。そのメリットと留意点をまとめてみます。

 

終活のメリット

残される家族の負担を減らすことができます。自身で生前に様々な終活の準備を済ませて置くことで、いざその時を迎えた時に、家族が慌てることなく、葬儀に臨むことができます。

自分の人生を振り返ることができます。エンディングノートを書くことを通して、自分を見つめ直すことができます。これまでの人生を振り返ることで、気持ちの整理をすることができます。

残りの人生を充実させることができます。今後について深く考え直し、自分の最期を明確に思い浮かべることで、これからの人生をより充実したものにしようという意欲が生まれます。

 

終活の留意点

詐欺・悪徳商法などに引っかからないようにしましょう。中には、コンサルタントなどを称した、高齢者を狙った詐欺行為も無いとは言えません。不信を覚えたら、独りで抱え込まず、必ず第三者に加わってもらいましょう。

葬儀や墓などの問題は家族にも相談しながら決めましょう。当人の意思が尊重されるべきではありますが、ご家族が考える葬儀プランと相違していたり、コミュニケーションの不足から、墓石や墓地を二重購入するなどが危惧されます。

 

まとめ

終活は、ご家族に対する最後で最大の思いやりと云って良いでしょう。同時にそれは、充実した老後を過ごす為の活動でもあることをご理解いただけましたでしょうか。

自分の人生の残りを、どう過ごすか考えると云うことは、自分を見つめ直すことに他なりません。終活を行うことで、生きている内にこれだけはやっておきたいという前向きな気持ちが湧いてきます。今を大事にする気持ちになってきます。その結果、充実した毎日が送れるようになるのです。

 

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No.11「 終活」について想うこと その2…葬儀の生前準備

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。11回目の今回は、「終活」をテーマにした第二段階「葬儀の生前準備」について記載します。

 

自分の葬儀を自身で生前に準備することは、代表的な終活行為の一つです。自分が死んでしまった時の準備なんてと、抵抗がある方もおられると思います。でも誰にでも死は必ず訪れます。終活の一つとして葬儀の準備をすることは、決しておかしなことではないのです。

仮に、葬儀の準備を何もしていないまま、いざその時を迎えた時のことを想像してみて下さい。残された家族は、あなたが亡くなった事をいったい誰に連絡すれば良いのかすら分からず、慌てることもあるでしょう。葬儀業者を選ぶにしても、限られた時間で決めなければならない為、病院から提携している葬儀業者を斡旋され、云われるままの内容で葬儀を依頼する方も多いと聞きます。その為、思わぬ葬儀費用を請求される羽目になったりと、トラブルも多くあるようです。

殊に葬儀費用は、葬儀社選びと打ち合わせ内容により大きく変わってきます。生前に、自身で葬儀社を選んで置き、費用の交渉も済ませていたら、残される家族は後に金銭的な後悔をすることもなく、葬儀を執り行うことができるのです。

又、葬儀を行った後、バタバタしてゆっくりお別れできなかった、と後悔する遺族の声も良く聞きます。自身で希望する葬儀の段取りを、生前にしっかり準備して置くことで、残される家族は後で悔やんだりせず、納得できるお別れをすることが可能になります。参列してくれる人達にしても、遺族のことを気遣うことなく、じっくり故人を偲ぶことができるでしょう。

さらに、自分の葬儀を自身でプロデュースするだけではなく、生前に遺影写真を準備する方も増えています。高度経済成長時代、葬儀は贅沢になる一方でしたが、バブルの崩壊後は、葬儀の豪華さや参列者の多さを誇るよりも、参列者の気持ちが温かくなる様な葬儀、故人が生きてきた証が伝わる様な葬儀が重視される様になりました。多くの人に通知せず、遺族や親戚、親しい友人など、少人数で行う家族葬が浸透してきたのも、こうした風潮の一環と云って良いと思います。

 

生前に自身で葬儀の準備をする際は、祭壇、棺、供花などの費用、斎場の使用料、霊柩車、バス、会葬御礼品の費用、等々につき、総額だけではなく、必ず明細付きの相見積を取りましょう。例え総額が同じでも、葬儀業者によって各項目の金額が大きく異なっていることがあります。例えば、棺が高級なものだったら通常の棺に変更するなど、項目を個別に見直すことによって、同じ内容の葬儀でも、かなり費用を抑えられることもあります。

又、別の見方をすれば、いつ発生するかもわからない葬儀の段取りについて、生前にこうした要請に真摯に応じてくれる葬儀業者は、それ一つを取っても良心的な葬儀業者と判断することもできるでしょう。

 

*次回は、終活の第三段階である「荷物の生前整理」、並びに、終活のまとめとして「終活のメリットと留意点」について記載する予定です。

 

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No.10「 終活」について想うこと その1…エンディングノートから始めよう!


相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。10回目の今回は、「終活」をテーマに、その第一段階とも云えるエンディングノートについて記載します。

 

「終活」と云う言葉を最近良く耳にする様になりました。戦後社会をリードしてきた団塊の世代が、自らの死を意識する年齢になったこと、未曾有の犠牲者を出した東日本大震災などの悲惨な自然災害に遭遇し、人世の無常を強く意識する人が増えたこと、あるいは、核家族化の進展による少子高齢化の常態化、年金破綻への危惧、地域コミュニティの崩壊、所得格差の拡大、介護難民の増大、等々、解決が困難な社会問題の山積、無縁社会孤独死と云った、現代社会のひずみとも云える社会現象が、その背景にあるのかも知れません。

 

終活とはいったいどう云う意味なのでしょう? 何やらその文字面からは、どちらかと云えば明るいとは言い難い、後ろ向きのイメージを覚える人も少なくないのではないでしょうか。「まだまだ元気なのに、死ぬ事の為の準備だなんて…」、と、否定的な感情をいだく人もおられるかも知れません。確かに、人生の最期に向けて、自身で準備を行う活動、と云う様に捉えると、悲壮感すら覚えてもおかしくない様な気もします。

一方で、葬祭に対する考え方の変化から注目する方もおられます。あるいは、家族構成や、そのあり方が変わってきたことから、残された家族が困らないようにとの配慮や、墓の承継の困難さから注目する方もおられます。

この様な観点から捉える方々には、終活と云う行為は、残される遺族への配慮だけではなく、自分自身の気持ちの整理もつけられる、さらに云えば、自分自身の今を整理することで、残りの人生をどの様に生きたら良いのか見つめ直す重要なきっかけにもなる、と考える方も多い様です。

この様に考えることができるならば、「終活」は、決して後ろ向きで暗く縁起の悪い行為ではなく、寧ろ、生き生きと充実した余生を送るための活動、と捉える事もできるのではないでしょうか。この事に気付いた方々が、終活と云う行為を前向きに捉え、積極的に取り組み始めたと云う事実も、昨今の終活ブームの真相の一つかも知れません。

 

それでは、終活の準備はいったいいつから始めたら良いのでしょう? 結論を先に云えば、終活を始めるのに適切な時期と云うものはありません。強いて云うなら、思い立った時こそ、その絶好のタイミングと云って良いでしょう。

おおよそ半数の方が、終活をしたいという意思を持つ反面、実際に終活を行っている人は、その数パーセントに過ぎないとも聞きます。つまり、終活は大半の人にとって、必ずしも至急やらなければならないことではありませんので、ついつい先送りしているのが現状でもあるのです。

とは云え、不幸がいつどのように訪れるかは誰にも分かりません。病気などの場合は、ある程度最期を予測することもできなくはないでしょうが、 肝心の体力や気力、あるいは知力が衰えてしまってからでは元も子もありません。現実に、先送りを続けた結果、結局何の準備もできていない状態で、その瞬間が訪れてしまったということも、決して珍しくはないのです。

死は、事故や急病で突然訪れることも有ります。一方、終活の項目は多岐に渡りますので、とても短期間で完成させることはできません。終活を義務のように考えるのではなく、気楽な気持ちで、思い立った時に少しずつ取り組むのが良いと思います。

それでも先送りしてしまうと云う人は、定年退職時など、人生の一つの節目に照準を定めることにより、敢えて自分を律することで取り組んでみては如何でしょうか。

仕事からリタイアしたことにより、ライフスタイルが大きく変わり、することがなくなってしまったと悩む人も少なくありません。一方で、終活の項目の中には、想像以上に手間や時間がかかるものもあります。そういう意味においては、プライベートの時間が増えてから始めることにより、一石二鳥の効果を見込めると云っても良いかも知れません。

 

では、終活とは具体的にどんな準備をするのでしょう。終活でやるべきことは人によっても変わってきますが、大まかには「エンディングノートを書く」「葬儀の生前準備をする」「荷物を生前に整理する」と云ったところが一般的ではないかと思います。

自分にとって大切なことは何か、何を優先してやるべきかと云うことは、物事をきちんと整理してからでなければわかりません。 そういった意味からも、まずはエンディングノートを書きながら整理してみては如何でしょう。

エンディングノートには、無料でダウンロードできるものから、葬儀業者等が無償で配布しているもの、書店等で販売しているもの、など様々な種類がありますが、概ね、「自分に関する事」「伝えたいメッセージ」「相続に関する事」の3部構成になっており、最後に家族や友人、知人についての想いを残すものが多い様です。その代表的な項目をご紹介します。

 

1、自分に関する事

・自分について…名前、血液型、誕生日、千子、星座、本籍地、家系図

・出生について…生まれた場所、病院の名称、名前の由来、備考

・幼少期…保育園~幼稚園の名称、思い出やエピソード

・学生時代…小学校~最終卒業校の名称、各入学年月・卒業年月、思い出やエピソード

・社会に出てから…就業先の名称、就業年月・退職年月、思い出やエピソード

 

2、伝えたいメッセージ

・介護について…誰に介護をして欲しいか、どこで介護をして欲しいか、費用の手当

・後見について…後見人の希望、費用の手当

・医療について…病名告知、余命告知、延命治療、臓器提供、献体、などの意思

・遺言について…作成の有無や保管場所、委託先

・葬儀について

 生前予約や生前契約の有無、葬儀形式、呼びたい人、宗旨、供花、棺に入れて欲しい品、戒名…の希望、家紋、費用の手当

・お墓、仏壇について…生前準備の有無、希望、費用の手当

 

3、相続に関する事

・財産について

 預貯金:金融機関名、支店名、種類、金額、受取人

 有価証券:種類、銘柄、証券番号等、受取人、債権:種類、債務者、債権額、受取人

 不動産 :所在、地番家屋番号、耳目/用途、地積/床面積、受取人

 負債  :債権者、弁済期、債務額、証書の有無、引受人

 保険  :保険会社、種類、満期、保険金額、担当者、受取人

 その他 :ゴルフ会員権、美術品、車などの詳細、価値、受取人

・受取人一覧…名前、続柄、連絡先、備考

 

4、残したい想い

・配偶者、子供、お孫さん、ご友人、お世話になった方々への感謝の気持ち、伝えたい想い

 

以上の様に、エンディングノートには、終活で行うべき項目がほぼ網羅され、書きやすいように整理されています。又、死後、相続の手続きに必要な情報がたくさんある為、これらをまとめて置くことで、残された家族の相続の手続きに関する負担は大幅に軽減されます。

それだけではなく、エンディングノートには終活のモチベーションをあげてくれる効果もあります。書き進めていると、自然と「活力」が湧き出てきて、終活を前向きに捉えることができるようになることに気付くでしょう。

ただし、エンディングノートには遺言書のような法的な拘束力はありません。あくまでも本人の希望や、残される家族に向けての備忘録、の様な扱いであることに注意して下さい。

 

*次回は、終活の第二段階である「葬儀の生前準備」について記載する予定です。

 

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No.9 「地域共生社会」・「知縁社会」と云う考え方

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。9回目の今回は少し趣を変え、地域住民との関わり方について、思うところを記載してみたいと思います。
先日、すべての人々が、”地域・暮らし・生きがい”を共に創り、支え合いながら自分らしく活躍できる地域コミュニティー、「地域共生社会」を実現することを目的とした、私が住んでいる市が主催する”地域サポーター養成講座”に参加してきました。
参加者は、大学生、中高年者、高齢者と幅広く、若者世代が持つ思考の柔軟さや行動力と、熟年世代の経験に基づく判断力や内省力がうまく調和し、大変有意義、且つ、楽しいひとときを過ごすことができました。

地域共同体的なコミュニティー機能が健在だった頃は、近所の、あるいは一族の長老的な物知りが、何かあればその都度親身に色々と世話をやいてくれたものでした。しかし、核家族社会が進展した現在、それは望むべくもありません。
私の事務所の冠名である「共生」と云う語には、そうした地域共同体的なコミュニティー機能が健在だった頃の様な、親身、且つ具体的なサポートをさせていただければ…、そんな思いが込められていますが、これは地域サポーター制度が目指す「地域共生社会」と共通の理念と言えると感じました。

現実問題として、自分達が暮らす社会の制度について、様々な疑問や悩みを抱えながらも、誰に聞いたら良いのかわからず、あるいはどうしようもないとあきらめ、自身で抱え込んでいる人たちも少なからず存在するのではないでしょうか?

そうした人達に出会ったら、相続診断士・ファイナンシャルプランナーとしてのの知識を活かし、少しでもお役に立てたらとの想いを益々強くさせられました。

昔ながらの血縁や地縁と云った濃密な関係でもなく、さりとて都市部に顕著な無関心、孤立指向とは全く異なる「知縁社会」、近過ぎず遠からずの風潮が、最も居心地が良いのかも知れませんね!

 

 

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*相続診断・対策、ライフプランニング

 資産・生活設計全般のサポート
 セミナー講師、ライティング

 共生プランニング<Symbiosis Planning>
  相続診断士 ファイナンシャルプランナー
  代表 佐藤 喜三男
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