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相続診断士の部屋

私たち相続診断士は、争う相族を減らし、円満な相続を普及する活動を実施しています。相続問題をタブー視せず、生前に家族で十分話し合い、円満に後世に想いを引き継いでいく社会創りのお手伝いをしています。その有効な方法の一つとして、笑顔相続ノートを推奨しています。

No.4 地域により異なる葬儀事情

終活 相続

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。
4回目の今回は、地域の葬儀事情を中心に紹介させていただきます。

 

通夜、葬儀、告別式の違い

そもそも皆さんは、通夜、葬儀、告別式の違いをご存じでしょうか?

本来、通夜とは遺族や近親者、親友などが遺体と一晩だけ生前と同じ様に過ごし、故人を慰める為の、云わば私的なお別れ会の様なもので、線香や蝋燭の火を一晩中絶やさないのが慣例です。
一方、葬儀は故人の成仏を祈る儀式、平たく言えば、霊魂がこの世に未練を残して彷徨い歩かない様に、あの世に送り届ける為の宗教儀礼の事です。
又、告別式とは、故人の霊との最後の別れを告げる儀式の事を云います。
以上の意味合いから、通夜や葬儀には遺族や近親者、特別親しかった友人・知人などの縁故者が参列し、近隣の住人など一般の人は告別式だけに出席するのが習わしでした。反面、通夜に参加する程故人と親しい人ならば、葬儀にも告別式にも出席するのが当然の儀礼でした。
しかし、現在では焼香して故人の成仏を祈り、偲び、お別れする儀式と云う意味では皆同じと云う事で、ほとんど区別をしなくなってきており、通夜、葬儀、告別式のいずれかに出席すれば、他には出席しなくても失礼には当たらない、さらに、新聞の物故者欄等で「葬儀・告別式」と一括りで表現される様に、この両者は今ではほとんど同じ儀式と云う慣行が常識化してきています。

 

首都圏における葬儀事情

それではまず、首都圏での葬儀事情を見てみましょう。

現在では大多数の方が病院で亡くなる事が多く、葬儀社の手により、遺体は自宅、又は、葬儀社の提供する遺体安置所に搬送されます。前者の場合はそのまま通夜となるのが一般的ですが、後者の場合は斎場の予約が取れる迄安置所に保存され、火葬の前日の晩にやはり葬儀社の施設でそのまま通夜を行う例も多くなってきています。

そして通夜が明けると葬儀・告別式、さらに初七日の法要まで兼ねる例が多く、その後斎場に向かい火葬、再び葬儀社の施設に戻って精進落としの会食となり、個人の霊が自宅に戻れるのは遺骨になってからと云う例が多くなっています。

 

北日本等に見られる葬儀事情

一方、北日本等においては事情が少し異なります。

仮に病院で亡くなったとしても、ほとんどの場合遺体は自宅に搬送され、そのまま通夜となります。尤もこれは、戸建ての持ち家が大半であり、且つ、葬儀場が首都圏程過密ではないと云う事情にもよりますが、異なるのはこの後の儀式の順番です。通夜の翌朝、葬儀・告別式の前の一定の時間帯に、近隣住民、親しい友人、知人等の区別なく、焼香を受け入れます。と云うのは、葬儀の前に出棺してしまい、火葬の後、拾骨をしてから葬儀・告別式を行うのが慣習であり、葬儀・告別式の場では、もはや遺体との対面がかなわないからです。

かつてはドライアイス等もなく、遺体の腐敗を考慮しての措置だったのでしょうが、首都圏よりも北国でこういう順番の慣習が残っていると云う事実は一考に値すると思います。その後、葬儀・告別式、初七日の儀式を兼ね、精進落としの会食となる所は変わりません。

 

色濃く残る相互扶助の慣習

又、この地方(他の地域でも同様の例は多いと思いますが…)では、相互扶助の慣習が未だ色濃く残っています。

所属する町内会等の住民組織で、前述した通夜の後に焼香を受け入れる時間帯や、香典の金額、さらにはお返し不要の取り決め、等々、様々な相互扶助のルールが制度化され、又、地域の、あるいは一族の長老的な立場の物知りが、遺族に代わって親戚への連絡はもちろん、葬儀の段取り一切を仕切ってくれます。

儀礼に必要な葬具も住民組織で共有し、自宅で葬儀を営むスペースが無い場合は公民館等を活用し、近所の主婦が無償で参列者に供する料理を持参、又はその調理に協力、さらには老人会等、様々な住民組織を総動員して、葬儀の受付から一定数の供花の手配、弔辞を述べる担当の選任、等々、住民組織に加入してさえいれば、誰でも相応の葬祭儀礼を安価に催す事を可能ならしめています。凡そ現在の葬儀社が果たしている機能のほとんど、あるいはそれ以上の事を無償で代行してくれているのです。

 

葬送事情の実状

こうした地域共同体的なコミュニティー機能を、得難いものと感ずるか、逆に煩わしいと感じるかは、人それぞれと思います。

現実問題として、核家族社会の進展と共に、相互扶助的なコミュニティー機能が失われて久しい都市部を中心に、今や葬送産業の市場規模は2兆円とも云われ、葬儀社や互助会に留まらず、生命保険や流通業、生協やJA等々、異業種からも続々と参入がなされています。

葬送事情の現状に対し、費用やパッケージ化された葬儀への遺族の疑問、あるいは自分の死後の事まで親族の手を煩わしたくない、世間体よりも、自分の価値観に基づく自分らしい葬儀で見送られたい…、と云った本人の生前の意思が強調される風潮がある反面、遺族は悲しみの中で混乱しないで済み、専門家のペースで葬送儀礼が行われる事から、一時とは云え悲しみを忘れられたり諦めたりでき、有益であるとする見方もあります。

 

生前に自身の意思をしっかりと関係者に伝える事が重要!

いずれにしろ、死や葬儀の問題をタブー視せず、生前に自身の意思をしっかりと関係者に伝えておく事が、やはり最も重要であると思います。

葬儀や相続は、誰にでも必ず訪れます。場合によっては、生前に信頼できる葬儀業者と自身が納得できる段取りを取り決めして置く事も可能であり、活用方法の如何によっては、葬儀社等がかつての地域共同体的なコミュニティー機能を代替してくれる事にもなり得ます。自身の為にも遺族の為にも、それが最善と云えるのではないでしょうか?

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相続診断士 ファイナンシャルプランナー BPOプランナー
 共生プランニング代表 佐藤 喜三男
<業務領域>
 相続診断・対策、ライフプランニング等、資産・生活設計全般のサポート
 BPO(データエントリー、スキャニング、封入・封緘・発送、封筒制作、他)
 栄養管理システム、ポイントシステム、他の企画開発
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