相続診断士の部屋

私たち相続診断士は、争う相族を減らし、円満な相続を普及する活動を実施しています。相続問題をタブー視せず、生前に家族で十分話し合い、円満に後世に想いを引き継いでいく社会創りのお手伝いをしています。その有効な方法の一つとして、笑顔相続ノートを推奨しています。

No.13 銀行を妄信するのは止めましょう!

相続診断士・ファイナンシャルプランナーの佐藤です。13回目の今回は、銀行というブランドを妄信したが故の誤算の実例をご紹介します。

 

皆さんは、銀行に対してどんなイメージを持っていますか?

理知的で、どちらかといえばお堅く、少なくとも利用者を欺くようなことは絶対しない。たとえ内容が良くわからなくても、銀行の言う通りにしておけばまず間違いはないだろう。漠然とこんなふうに考えてはいませんか?

でも、銀行といえども営利企業には違いありません。又、証券会社や保険会社同様、リスク商品も販売しています。決して銀行だけは聖人君子、という訳ではないのです。

 

入院中の高齢者に高額の生命保険を勧誘

 

これは、私が実際に見聞した実話です。

ご主人名義の高額の銀行預金が満期になった折に、アポもなく銀行の担当者が上司と一緒に訪ねてきて、満期になった預金を原資に、高額の生命保険へ加入するよう勧誘されたのだそうです。

当時ご主人は、余命宣告を受けた程の重い病で入院しており、とてもそんな話しを聞ける状況ではないとお断りしたところ、今度はその翌日、ご主人が入院していた病院までやってきて、その場で契約を締結したというのです。

一般に生命保険は、たとえ健康であったとしても、高齢者には加入条件が厳しくなりますし、ましてや余命宣告を受けて入院中の重病人など、普通は加入できません。

それなのに、自ら出向いて生命保険契約を締結するなど、何て奇特な銀行何だろう、よっぽど重要なお客様だったんだなと最初は関心しました。被保険者(生命保険の対象者)は当然ご主人という前提でお話しを伺っておりましたので…。

しかしその後ご主人が亡くなり、相続人である奥様が保険会社に保険金を申請したところ、保険金は出ないと言われ、埒が明かず困っているというご相談をうけました。

そこで問題の保険契約の内容を確認したところ、契約者=夫、被保険者(生命保険の対象者)=妻、保険金受取人=夫となっていました。しかも、勧誘した銀行で取り扱っている保険商品の中で、おそらく一番銀行の受取手数料が高いと思われる、外貨建ての生命保険だったのです。

しかもこのご夫婦にはお子さんがおりません。それなのに、余命宣告を受けて入院中である重病人の夫を保険金受取人、奥様を被保険者(生命保険の対象者)とする生命保険契約なんて、考えられますか? やはり自行の利益をさておいても、お客様の為に奔走するような奇特な銀行ではなかったのです。

被保険者(生命保険の対象者)が奥様では、ご主人が亡くなっても保険金がおりる筈もありませんし、ご主人に替えて保険金受取人に指定すべきお子さんもいないのに、自分が亡くならなければ保険金はおりないと云う、奥様にとっては正に寝耳に水のような話しが真相だったのです。

 

銀行だけをを悪者にするのは筋違い

 

三者の視点からは、こんな契約を締結する必要は全くありません。と云うよりも、そもそも勧誘自体すべきではありません。百歩譲ってそれが例えば相続税対策だったとしても、配偶者の税額軽減の特例を活用できましたので、そもそも相続税そのものが発生しなかったのです。

この実話以外にも、「身内が銀行から不要な保険や投資信託を契約させられた」という話しを最近良く耳にします。例外なくそれは、だまされた、とか、優越的地位の濫用だ、などのニュアンスが含まれているように聞こえます。

確かに、自行の手数料のために、高齢者にリスク商品を勧める銀行の姿勢には疑問を覚えます。法律に抵触さえしなければ、何をしても良いというスタンスは如何なものでしょう。

反面、ブランドを妄信し、銀行の言うがままに行動する側にも、問題がない訳ではありません。疑問に思うのなら、契約しなければ良いだけですし、不安だったら、信頼できる第三者に相談してから手続きをすれば良いだけ、と云うことも事実です。銀行の実態に目をつぶって妄信し、銀行だけをを悪者にするのは筋違いでもあるのです。

いくら「顧客サービス」と言っても、自分達に何もメリットがなかったとしたら、営利企業が積極的に動く訳がありません。銀行と云えども営利企業に過ぎないことを、改めてしっかり意識しておきましょう。

 

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*相続診断・対策、ライフプランニング
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